2009年03月18日

ゴジラの逆襲

 9歳のサミシンボくんは
 
 ある日、
 公園の大きなデイゴの木の下に

 ダンボール箱に入れて捨てられた仔犬が
 キャンキャンと鳴いているのを見つけました

 ”可愛いなあ。。”

 そう思ったサミシンボくんは

 その仔犬を拾ってきて
 嫌がるお母さんに泣きながら頼み込んで
 お家でその犬を飼ってもらえることになりました。


 犬の名前は”ゴジラ”です
 サミシンボくんはその仔犬をそれはそれは可愛がっていました



 しかしウンチ、シッコにお散歩と
 ゴジラの世話は大変です
 
 しばらくするとサミシンボくんは
 ゴジラを”ウザイなあ。。”と思うようになってきました


 それを見ていたお母さん

 「サミシンボ、ゴジラどうするの?」

 そう聞いてきたので

 「もう可愛くないからいらないよ」とサミシンボくん。。

 
 とうとう
 ゴジラはまた元の公園に捨てられてしまいました


 それから20年が経ち
 サミシンボくんは結婚して元気な子供が生まれました

 嬉しくて嬉しくて
 それはそれは可愛がって育てていました

 
 けれども人間の子供を育てるのは大変です

 サミシンボくんは思いました
 ”子供なんてほっといても育つよね”



 それから数十年が経ち 

 お母さんもお父さんにもお嫁さんもいなくなって
 サミシンボくん自身も足腰が弱くなって独りで生活できなくなってしまいました。

 
 そこで自分の子供たちに
 「お父さんを助けてください」とお手紙を書きましたが
 子供たちから返事がくる気配はまったくありません。。


 独りぼっちのサミシンボくん


 公園のベンチに腰掛けて
 これからどうしようかと悩んでいると


 大きなデイゴの木の下に
 ダンボール箱に入れて捨てられた仔犬が”キャンキャン”と鳴いています

 
 それはサミシンボくんが子供のころに見た風景。。


 サミシンボくんは
 仔犬を優しく抱き上げました


 子供の頃には気づかなかった
 仔犬のあたたかい体温と力強く脈打つ鼓動を感じながら

 サミシンボくんは泣きました


 
「 キミは...僕だったんだね 」


posted by カン at 12:20| Comment(4) | TrackBack(0) | 宮古島2009 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする